2024年4月1日

米OpenAl、アジア初の拠点を日本に法人向けにサービス

対話型の生成AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」を開発した米オープンAIがアジア初となる拠点を4月中に日本で立ち上げ、事業活動を始める。法人向けに独自サービスを提供するほか、生成AIの適切な利用に向けたルールづくりに加わる。

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オープンAIのサム・アルトマンCEO

オープンAIは2022年にチャットGPTを公開し、世界的な生成AIブームの火付け役となった。23年4月にはサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が来日し、岸田文雄首相らと面会して日本での拠点開設方針を伝えていた。約1年を経て、計画が具体化する。

提携先の米マイクロソフトのサービスを通じ、既に多くの日本企業がオープンAIの生成A技術を使う。オープンAIは4月中に東京都内で拠点を立ち上げ、顧客サポートも含め独自の法人向けサービス提供に乗り出すとみられる。日本で人材も採用する見通しだ。

オープンAIは米サンフランシスコに本社を構える。チャットGPTの公開後に世界で生成AIの利用が急増する中、23年には英ロンドンやアイルランドのダブリンに拠点を設けて海外展開を進めてきた。

生成AIの普及に伴い、備情報の拡散など負の側面も目立つようになった。各国・地域で適切な利用やリスクの抑制に向けたルールづくりが進んでいる。オープンAIは都内に開設する拠点を通じて、日本の制度づくりに向けた議論に参加する。日本の経済界との関係も深める。